DIFC-ERS2FでUSDGモードを使用してピアツーピア接続を行うための設定手順を説明します。
詳細な設定方法、仕様及び各機能につきましては弊社ホームページより
「DIFC-ERS2Fユーザーズマニュアル」をダウンロードしてご確認ください。
概要
DIFC-ERS2Fは、費用効率よく産業オートメーション環境設備をネットワーク上で使用可能にする高機能の産業用コンバータです。
イーサネットポートとリアルポートをそれぞれ2ポート搭載しており、RS-232C/RS-422/RS-485デバイスとイーサネットネットワーク上で接続されます。
イーサネットとIP(TCP/IP,UDP)ネットワーク上に仮想のシリアルポートを割り当て、シリアルデバイスやソフトウェアとのシリアル通信を可能にします。
また、パソコンやプログラミングソフトウェアなしで、2台のシリアルデバイスがネットワーク上で通信可能となるピアツーピア接続に対応しています。この機能は、工業地帯、工場、施設内、オフィスビルやグローバル企業でのシリアルデバイスの限られた接続距離を広げます。
設定手順
ピアツーピア接続を行う場合、DIFC-ERS2Fの1つをサーバとして、
もう1つをクライアントとして設定する必要がございます。
設定を行う際はパソコンと、設定するDIFC-ERS2Fをイーサネット接続してください。
本記事では、下記の接続図、設定表でピアツーピア接続を行っています。
DIFC-ERS2Fサーバ側設定
1.[設定ユーティリティ(Serial Device Server Configuration Utility)]を開いてください。
[アプリケーション]-[設定ユーティリティ(Serial Device Server Configuration Utility)][右クリック]-
[管理者として実行]を選択して、[設定ユーティリティ(Serial Device Server Configuration Utility)]を
開いてください。
2.パソコンとDIFC-ERS2FのLANポート1をイーサネット接続してください。
パソコンとDIFC-ERS2Fを接続すると、[シリアルデバイスサーバ]の欄に接続しているDIFC-ERS2Fが
表示されます。
3.ブラウザでDIFC-ERS2Fの設定を行ってください。
[Eth 1(10.0.0.1)]-[ブラウザ起動]で、ブラウザでDIFC-ERS2Fの設定を行うことが可能です。
ウェブブラウザから直接設定画面にアクセスする場合は、[アドレスバー]に「10.0.0.1」を
入力してください。
4.[Eth 1]、[Eth 2]のモードをブリッジモードに設定してください。
[イーサネット設定]-[Eth 1]-[モード]-[ブリッジ]-[保存]の順の操作で、ブリッジモードの設定が
可能です。[Eth 1]、[Eth 2]それぞれブリッジモードに設定してください。
ブリッジモードにすることで、パソコンとシリアル機器の通信と同時に、LANポートに接続した
イーサネットデバイス間の通信が可能になります。
5.イーサネットブリッジのIPアドレスをご使用される環境に合わせて設定してください。
有線で接続されている機器のIPアドレスをどれか1つ選択して設定してください。
本記事では、IPアドレス「192.168.1.5」、サブネットマスク「255.255.255.0」と設定します。
DIFC-ERS2F同士を直結する場合はデフォルトゲートウェイ、DNSの設定は行わないでください。
6.USDGデータモード設定を行ってください。
・[ポート設定]-[ポート1]-[オペレーション]-[モード]-[USDGモード]の順で、
[モード]を[USDGデータモード]に設定してください。
[USDGデータモード]に設定することで、シリアルデバイスをネットワークデバイスのように
機能させることが可能です。
[ポート2]を[USDGデータモード]に設定することも可能です。
・[TCPモード追加オプション]-[自動接続有効]を選択し、自動接続有効にチェックを入れてください。
7.[データ受信ポート]、[コマンド受信ポート]を設定してください。
[データ受信ポート]に「5300」、[コマンド受信ポート]に「5400」を入力してください。
8.データ受信ピアを設定してください。
DIFC-ERS2Fをサーバとして使用する場合、[ピア番号]に[0]を入力し、
DIFC-ERS2Fをクライアントとして使用する場合、[ピア番号]に[1]を入力します。
DIFC-ERS2Fをサーバとして使用するため、[ピア番号]-[0]-[保存]の順に設定してください。
9.再起動してください。
[ツール]-[再起動]から再起動を行ってください。
再起動することで、変更した設定をDIFC-ERS2Fに反映できます。
以上の設定を接続したいDIFC-ERS2Fで行うと、DIFC-ERS2Fサーバ設定が完了します。
DIFC-ERS2Fクライアント側設定
1.DIFC-ERS2Fサーバ側設定と同様に、手順1~6を設定してください。
本記事では、クライアント側のDIFC-ERS2FのIPアドレス「192.168.1.23」、
サブネットマスク「255.255.255.0」と設定します。
DIFC-ERS2F同士のIPアドレスが重複しないようご注意ください。
2.データ受信ポート、コマンド受信ポートを設定してください。
[データ受信ポート]に「5301」、[コマンド受信ポート]に「5401」を入力してください。
3.データ受信ピアを設定してください。
・[ピア番号]-「1」を、[ローカルポート]-「0」を入力してください。
・[ピアIPアドレス]は、DIFC-ERS2Fサーバ側で入力したIPアドレスを設定してください。
・[ポート]は、DIFC-ERS2Fサーバ側で入力したデータ受信ポートを設定してください。
本記事では[ピアIPアドレス]-「192.168.1.5」を、[ポート]-「5300」を入力します。
4.再起動してください。
以上の設定を接続したいDIFC-ERS2Fで行うと、DIFC-ERS2Fクライアント設定が完了します。
各種ツールの使用方法は弊社ホームページより「DIFC-ERS2Fユーザーズマニュアル」を
ダウンロードしてご確認ください。
Tera Termなどシリアル通信を確認するソフトを使用し、シリアル通信が正常に動作している場合
DIFC-ERS2F同士のピアツーピア接続は完了しています。
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